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病院マンウォッチング~ルイスくんの未来は何いろ?!

先日突然倒れ、入院、緊急手術した息子ですが・・・日に日に元気になっています。
退院する日も近い。
息子と同室の年配キンさんも、今日午前、鼻に入れられていた管がとれたそうで、「スッキリしましたわぁ」と看護師さんにお話されておられた。
トシさんは、手術のあとはめちゃめちゃヘバってはったのに(当たり前ですが)、今日なんて、ベッドから仕事関係の電話をされていた。
あー、こうして人は回復して当たり前の日常に帰ってゆくんやな~!

 

 

ところで、いっつもエレベータ前の長いすのところで半寝そべり状態で、大きな声でケータイかけてる中年オヤジの患者さんがいるのですが・・・・。
わたしは勝手に心の中で彼を「ルイスくん」と呼ぶ。
なぜなら、昔はやった東京の漫才師セントルイスの(←お若い方はご存知ないねぇ(*>ω<)小さいほうのルイスさん(をガラ悪くしたような・・・)みたいな感じの人だから。
ルイスくんは小柄だけど、常に長いす(4人がけ)を占拠して電話しておる。
声もデカい。
なっとらん!!ばっかもーん!!・・・とサザエさん家の波平さんなら怒られるとこですぞ。
事実、CPエネルギー(交流分析での分類。「べき」「ねばならぬ」など、規律正しい、礼儀礼節重んじるタイプに多し)の超高いダーリンは、ルイスくんを見かけるたんびにカッカカッカヽ(`Д´☆イライラなお顔になられます。

 


しか~し!!
マンウォッチャー千都子としては、彼は非常に興味深い観察対象。
・なんであんなにデカい声なのか。
・なんであんなに長ながと寝そべっていすの場所をとるのか。
なんでいつも電話してるのか。
・いったい何を話しているのか。

 

 

ルイスくんの話の内容は常に、そう常に、例外なく「マイナスな内容」。
楽しいうれしい温かい話題ゼロ。
いつも、文句、愚痴、ののしり、悪口。
先日話していた内容。
「それでよ、○○が見舞いに来たんよ~。
あいつ、おれが弱弱しく『あぁ・・・お見舞いありがとう・・・』とでも言う思っとたんやろうけど、あほか!
言うわけないやんけ。
おれが元気やから拍子ぬけしとったわ!ざまあみろや!ぎゃはははは!」

 

 

えええー!
びっくりしたわ、だれかがお見舞いに来てくれたことさえ、悪口・ののしりの材料にするんかーーー!ある意味すごいな。
でも、
あぁ、もしかして、、、と思った。
ルイスくん、この人、人間関係の中で大事にされている感がないのかな?と。
尊重されている感がないのかも。
もっといえば、自分でさえ、自分を尊重していないのでは・・・?

 

 

だから「どうや!」とばかりに、大物気分で?席を占領したり、デカい声で話したり。
だれかとつながっていたくて、自分のこと認めてほしくっていつも電話しているのかも。
そんなふうに思ったら、いつも「もぉ!またいるわ~」と疎ましく思っていたルイスくんが、なんだか寂しがりやの小さな子どもに感じられた。
ルイスくん・・・「ありがとう」言うたらよかったのに。
お見舞いに来てくれたひとに「ありがとうな」って。
そこから始まる何かがあったはず。
今のままだったら、ずっと満たされない何かを抱えたまま、不満と愚痴にまみれて寂しい堂々巡りになるやろうなぁ。
「ありがとう」に気づくこと。
「ありがとう」を受け取ること。
「ありがとう」を発すること。

これしかない。

 

 

なんらかの病気になって入院したこと自体が、すでに当たり前の日常「ありがとう」な状態だったのだ、と教えてくれている。
昨日と同じ明日はこない。
ホントは、明日がまた来る約束もない。
だから「ありがとう」に気づくこと。
「ありがとう」を受け取ること。
「ありがとう」を発すること。

 

 


今日も病院、エレベータ前にルイスくんの姿は・・・ありゃ、ない。
ルイスくんの病室の名札も・・・・ひとつ外されていた。
あーーーー、退院したのか。
「ありがとう」のこと伝えたかったな、ま、ゼッタイ無理だけどさ。
余計なお世話だ。
ともあれ、ルイスくん、GOOD LUCK!
ありがとうございます。

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