期待が満たされないとき、祈りや夢が叶わないときは・・・
ふらりと映画観ました。
レイトショー。
『マンデラ自由への長い道』(原題:Mandela: Long Walk to Freedom)
アフリカ共和国のアパルトヘイト(人種隔離)政策と闘った、ネルソン・マンデラ氏の自伝的映画。
彼が昨年亡くなられたことや、生前大統領だったことや、ノーベル平和賞を確か?受けられたことぐらいは・・・知っていたけど。
わたし、それ以外はまったく知らず。予備知識なく観ましたが。
地味ながら・・・かなり揺さぶられる感動を覚えました。
映画の始まりはマンデラ氏の子ども時代を彷彿させる、自然のなかを走り回る子ども、家は貧しいながら大人も子どもも笑顔でにぎやか。
小さいけれど温かい平和がそこにある。
きっと・・・マンデラさんはその温かい平和を、その当たり前の平和を守りたかっただけなんやと思う。
南アフリカの自由と民主主義のために闘うマンデラさんは、もちろん英雄ではあるのだけれど、映画では、彼の別の側面も描かれていて、けっして聖人ではなく、どろどろの!?人間臭さ。
きっと、事実に忠実に描いたのでしょうネ。不倫や離婚のこと・・・。
マンデラさんも、人であり、悩みを持ち、傷ついたり、人を傷つけたりしてこられたのだな。。。って身近に感じました。
民衆のリーダーとなって差別と闘うマンデラは、国家反逆罪とされ、投獄されます。
なんと獄中生活27年・・・。
釈放されたときには、すっかり白髪・・・。
映画のなかでも、この27年ののちのマンデラの顔は、穏やか~に変わっていたけれど、、、、かつては「服従するか!NO!闘うしかない!!」とあれほど激しく闘っていたマンデラ。
でも釈放後は(自分を27年間投獄したのは白人なのに)復讐ではなく、“愛”であり“許すこと”を選ぶ。
“武器”ではなく“平和”なのだと・・・。
「生まれたときから、肌の色で他人を憎む人などいない。
人は憎むことを学ぶのだ。
もし憎しみを学べるのなら、愛を教えることもできる。
愛は、憎しみに比べ、より自然に人間の心にとどく」。
人は憎むことを学ぶ。でも、愛を学ぶこともできるすばらしさと可能性。
マンデラさんが27年間の投獄期間、見つめていたのはこの可能性だったのかも、と思う。
どんな long walk であったとしても、その先の“平和”を見失わなかったからこそ、彼は歩めたんだな、と思いました。
映画の中でのセリフではないですが、マンデラさんの名言を。
「期待が満たされないとき、祈りや夢が叶わないとき、
このことを忘れないように。
人生最大の栄光は一度も転ばないことではなく、
転ぶたびに立ち上がることにある。」
「自分たちが置かれた状況を他人のせいにしたり、
自分たちの発展を人頼みにするのはもうやめよう。
自分の運命の主人は自分なのだから」
その歩まれた道のりを思うと、血のにじむような深い含蓄ある言葉です。
マンデラさんの抱えていた問題に比べれば・・・すべての悩みは、アレ?たいしたことないナ!って思えそう~
心に刻まれる映画時間でした。
ありがとうございます。
2014.6.19