【ありがとうのじかん】ファンキーモンキー恋する川柳 お題「四角」4/26放送分
<4月26日放送分>
お題「四角」
*入選句
神様に気づいて欲しい旗立てる
(兵庫県/弘子)
神さまにまさか言い出せないけど、でもでも、気づいてほしくって・・・。小さい旗をちょこんと立てて、その旗を振りもせずただただ気づいてくださるのを待つ作者。なんといじらしい。
斜め座りして待っていた冷奴
(大阪府/やすひろ)
いきなり冷奴が色っぽい姐さんに見えてきますね。あのなめらかな肌、あの透き通るような白さ、ぷるんと震える感じも、、、うっふんと声が洩れてきそうな冷奴。川柳の面白さは、こうして擬人法を用いることによって、また世界が広がります。
書画写真広がりはみな額を超え
(大阪府/悠)
確かに、書も写真も絵も、その「四角」を超えて表現が拡がっていますよね。だからこそ私たちはその作品に心打たれます。この句の場合、「書画写真」と上5にそれら作品を並べましたが、川柳はたった17音字の文芸。全部を言い切るのではなく、作品一点、できれば具体的な脳裏に想起できるようなもので詠んだほうが読み手の共感を得られやすいと思いますよ。
老舗店看板だけが目立ってる
(大阪府/日出夫)
うーーーむ、よくある光景。ちょっとさびしい街の風景ですね。老舗店ですからどでかい立派な看板なのでしょうけれど、時の移ろいのなかで衰退していく店も少なくありません。お客のいないがらんとした老舗店の大きな看板が悲哀を誘います。
湯豆腐の湯気の向こうに咲く笑顔
(大阪府/凡)
お鍋のなかでゆらゆら踊ってるお豆腐もまるで笑顔のように。大切な人とつつくお鍋は心もあったまりますね。まるで四角いお豆腐も角がとれていくかのようです。
☆特 選
どうしても角が当たって喧嘩する
(兵庫県/喜康)
…んだよな~、奴とはついついナゼか当たってしまうんだよな。
もう毎度毎度のこと。早くオトナになって、もっと丸くなってほしいもんだよ。
2018.6.26