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またしても多くの暗い日のあとで・・・

先週末はとっても寒くてあちこちで雪も。

今日は春の兆しの暖かさでした。

こうして、季節は寒さを暖かさをかわるがわる繰り返しながら、春になってゆくのでしょうね!

 

 

今日のラジオ【中川千都子のありがとうのじかん】では、フランスの詩人ポール・グローテルの詩「断章」をご紹介しました。

 

 

 

断章

 

またしても多くの暗い日のあとで

 やさしい太陽が青い空に輝き出す

 やがて冬が終わり、やがてまた春が来る

 そうして朝は麻の衣を着て進み出る

不吉な鳥の鳴き声と

 すすり泣く北風の口笛のあとで

今私はつぐみの鳴くのをきく!

すずかけの幹の上でさきほど私は見た

穴からはい出して来る悠々たる裸虫を

 すべては輝き あたたまり ひらきのびて

生一本のよろこびが 神々しさが

 やがて来る夏の信念が

少しずつ生長し行き渡る!

かすかに私の頬をなでて吹く

 まだ力よわいこの微風は

私は知っている これがフランスだ!

 

(ポール・クローデル作/堀口大學訳)

 

まさに春を待つ詩です。

ポール・クローデルはフランス人なので「これがフランスだ!」とありますが、これは、自分がいま生きるこの土地のこと。

この町であり、日本であり、地球でも、はたまた宇宙でも・・・

つまりは、自分のいのちを育むこの地のこと。

そう置き換えて鑑賞すればご自身にもしっくりきませんか??

春の気配に胸躍り、弾む気持ちが「これがフランスだ!」・・・なのでしょう。

 

 

この詩は・・・春を待つ詩のようで、人生にも通じる詩。

冬の暗い時期を静かに待てば、やさしい太陽が青い空に。

季節の移り変わりは、この詩のなかで大いなる希望。

 

さて、わたしの手元には

「もうこれ以上歩き出すことができません」・・・・そんなお声が届くことが少なくありません。

「どうしたらいいですか?」と。

 

どうもしなくていいです。

なにも動かなくていい。

ただただ、自分の奥にある、本当の自分とつながることが大事だと思います。

表面は大きく波だっていても、本当の自分はしっかりと揺るがない。

やがて来る春を信じている。知っている。

「ありがとうございます」の言葉は本心の自分とつながるパイプです。

どんなに辛い現実の空気を吸ったとしても、吐く息は感謝であるように、そのためにこのパイプを命綱としてしっかり持っていてくださいね。

 

どんな冬もやがて

必ず春を迎えますから・・・・!

 

ありがとうございます

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