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【ありがとうのじかん】ファンキーモンキー恋する川柳 4月お題「抱く」①

〈4月2日放送分〉4/2に生放送されました

お題「抱く」

 

 

*入選

 

授かりし我が子の命抱きうける

(横浜市 則久)

我が子を抱く、ということは、その命の重みを受け取るということ。

その丸いからだの持つ、確かな重みの愛おしさ。

人は子を抱いて初めて親としての実感を深めていくのでしょう。

 

 

 

疑いを抱いたままで演じきる

(神戸市 和子)

うーーん。つらい。

生きているとこういう場面を体験することもありますよね。

抱くは抱くでも、疑いを抱く。

オトナな和子さんは、問いただすことなく自分の胸におさめて笑顔で。

 

 

 

抱いては諦めてなお忘れえぬ

(奈良市 たま)

寄せる波のように行ったり来たりする恋心。

忘れた方が楽になるけれど、諦めきれずに気持ちは振り出しに。

ずっと苦しい堂々巡り。答はどこにも見出せない切なさ。

 

 

 

夢抱き僻地へ続く青い空

(京都市 里彩)

無医村の地へ向かった若い医師を思い出しました。

まわりからは無謀だとかと引き止められても、夢の力には誰も逆らえない。

夢がある限り、その人の上には青い空が続いていくのです。

 

チューリップおやゆび姫を抱く予感

(草津市 弘子)

チューリップといえば、あのつぼんだ花びらがキュート。

そっと開くと親指姫が座っていそうですね。

すてきな感性です。楽しくてほんわかする句。

 

 

八十の父の背中をそっと抱く

(神戸市 ほくら)

いつも強くて大きかったお父さん。

カミナリを落とされたこともあったけど、いまは老いたその背に胸が締め付けられる

ずっと元気でいてね、との思いでその背を抱く作者。

 

 

好きだよと抱きしめられて匂う梅

(明石市 良香)

不意に抱きしめられて、戸惑いのなかで香る梅の花。

まだ春浅い季節だというのに、耳まで熱い。

花の香りが狂おしい。

 

 

恋心抱いて歩く春の道

(大阪市 日出夫)

ん?あの人のことが好き?なのかな・・・?とほんのりと恋の芽生え。

春めいた町を歩きながらなんだか足取りも軽く。

「春の道」に希望と期待を感じます。

 

*特選

該当作品なし

 

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