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友だちはヒョイとお星になりました

友だちが亡くなった。

星になった。

 

結婚する前からの、若い若いときからの異性の友だち。

男友だち。

わたしの方が少し年上だったから、彼はわたしを「ちーちゃん」とは呼ばず、「姐御(あねご)」だとか、「ちーさん」と呼んでいた。

 

彼はわたしの友だちのことがずっとずっと好きで、もう何十年も心の中で想っていた。

彼女の話になると少年のように照れていた。

「告白しぃーーー」って言ったら

「だから、しませんって!ほんまかなわんなぁーー!頼みますよぉ!」って

笑ってた。言われるのはまんざらでもなかったみたい。

 

で、誰とも結婚はしなかった。

仕事ばっかりしてた。

いっしょうけんめいだった。

わたしも、いっぱいいっぱい助けてもらった。

彼は仕事中に倒れた。

 

彼はときどき

おかしなプレゼントをくれた。

やっぱりテレながら唐突に。

「ちーさん、これ」って。

長年のつきあいの間にいろんなものもらった。

おかしなものばかり。

変なものばかり。笑。

 

ブタさんの人形のついたお風呂用の体洗う手袋だとか

持ち運びのできる小さい枕だとか

なかなか砂の落ちない砂時計とか

持ち手が鼻になった人の顔のポットとか

マヨネーズの入れ物に入ってるキューピーさんのお人形とか

ハートの形のやけに重いマグカップとか

 

もうほんとに

どうやって使うんだか

使えてもいまいち使いにくいものばかり

ええい!と処分しようか?と思っても

いただきものだから、やっぱり申し訳なくて捨てられない。

どうしたものだか困ってたのに

それなのに

アナタ、若いのに星になってしまうなんて

アナタからのプレゼント

もうわたし一生捨てられへんやんか~~~

 

最後に会ったのは2年少し前。

「お疲れっす!」て、急に背後からぬうううって声かけてきて。

「最近どない?いそがしいん?ちーさん、また飲みにいきましょうよ」って。

うんうん行こね!とわたしも返事したきり

この世で飲むことはできなくなったね。

でもまたいつかいつか会うたらそのときに!

 

ありがとう!

お疲れさまでした。

どうぞ安らかに。

 

ありがとうございます。

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