【ありがとうのじかん】ファンキーモンキー恋する川柳 2月のお題「時間」④
〈2月27日放送分〉
お題「時間」
*入選
長い刻冷めたコーヒー黒く濃く
(神戸市 和子)
なんだか重い話になってしまって、どちらも黙りがち。
話の接ぎ穂も見当たらず、手持ち無沙汰でコーヒーカップを持ち上げてる。すっかり冷めたコーヒーは口にも心にも苦い。
夢枕時間忘れて話し込む
(京都市 里彩)
夢枕に立つのは再び会いたかった懐かしい人。
夢ならば覚めないでほしいけれど、話し込むうちに朝が来る。
時流れ風にもたれて月夜酒
(明石市 良香)
ほろりと月夜酒。
大人の愉しみをゆっくりとゆったりと。
思い出すのは遠い昔のこと、悲しいこともあったけれど、柔らかい風のように優しく時は通り過ぎる。
陽に溶ける時間の中で亡夫を抱く
(高槻市 悠)
亡き夫をふと思い出すのは、日差しの中で。
いつも温かく私を包んでくれた安堵感を思い出すから。
このひとときは優しくて、やはり淋しい。
結論は出ずに発車の時間くる
(草津市 弘子)
さあさあと迫られる結論。
焦れば焦るほどに、いよいよこんがらがってくるばかり。
ええい、ままよ!このまま一か八か行くしかない!
*特選
復活に時間を掛ける第二幕
(大阪市 日出夫)
第一幕ははからずも完敗。
このままでは済ますものか、リベンジすべくじっくりと練る作戦。
第二幕はどうぞお楽しみに!
2020.3.31