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【ありがとうのじかん】ファンキーモンキー恋する川柳 お題「道」②

〈3月12日放送分〉

お題「道」

 

 

*入選

 

里芋の葉を傘にして田んぼ道

(高槻市 悠)

なんとファンタジックな平和な句。

大きな里芋の葉っぱを傘にして雨から逃れる女の子・・・情景が見えてきますね。

大自然と共に呼吸していた一昔前の光景でしょうか。いまからでも取り戻したいですね。

 

 

 

ぽつぽつと友と別れて還る道

(大阪市 恵子)

なんといっても上5「ぽつぽつと」が効いています。

きっとお友だちと一緒にいるときは賑やかにおしゃべりしておられたことでしょう。

でも友と別れてひとりになった途端、帰り道が長く感じられて・・・。

歩く足取りもなんだか淋しげ

 

 

見失う涙の中の道標

(神戸市 和子)

毎日を生きていくということは、選択の連続。

無数の選択肢のなかから道を選ぶための「道標」を人は自ずと自分の内側に持っています。

だけど、、、抱えきれないほど大きな悲しみに襲われたそのとき、その涙のなかで進むべき道を迷ってしまうことも・・・

時間のなかでその胸の悲しみも癒えていったなら、また道も見出せますよ、和子さん。

 

 

 

振り向くと手を合わす母帰り道

(大阪市 愛峰)

アシスタント愛峰ちゃんの一句。愛峰ちゃんは、入院中のお母さんを見舞って帰るとき、「ほな、また明日も来るからね!」と病室をあとにするのですが・・・ふと振り返るとそこには自分に向けて合掌している母の姿が。

それは一生忘れることのない光景でしょう。そして褪せることなく、愛峰ちゃんに良い力と愛を注いでくれるに違いありません。

 

 

 

静かなる長い道のり光る汗

(明石市 良香)

うーーーーんとがんばって汗みずくになって生きてきた作者。

数え切れないほど辛いことも苦労も涙もあったけれど、いまこうして来た道を振り返ると、なんと過ぎてきた日々の静かなることか。

すべては今のためにあったことか、とかみしめる作者。

 

あの人が手を振る先に春の道

(大阪市 日出夫)

上5「あの人」そして下5「春の道」がいいですね~。

「あの人」という曖昧な表現に、いつも心の中に棲んでいる愛しい人・・・だけど、まだはっきりと自分にとって定位置にはいない人・・・という感じが物語を感じさせてロマンチック。

そして「春の道」この道から新たな季節が始まりそうでキュンキュンします。

 

 

ほの暗き電柱の影続く道

(草津市 弘子)

夕暮れ時でしょうか。

ひとり帰路を急ぐ弘子さん。ほの暗い道に電柱の長い影が次々落ちていて、次の電柱まで急ぎ足、また次の電柱まで・・・と寂しさを追いかけるようにもくもくと進む作者。

 

 

頂きもまず足下の一歩から

(神戸市 ほくら)

千里の道も、そして、あれに見える頂上も、そうまずはこの足元の一歩から始まる。

わかっちゃいるけど、でもその一歩がなかなか・・・

リズムの調った句ですが、このままだと陳腐(失礼!お許しを)なので、情景の見える句、作者独自の目の感じる句にするとぐっと良くなりますよ!

 

*特選

はにかんでつかず離れず北野坂

(奈良市 たま)

久しぶりのたまさんからのご投句。

北野坂は神戸の人なら誰でも知っている坂。

三宮から北へと伸びていて、どんどん上ってゆくと神戸異人館へとつながる神戸らしい風情ある通りです。

「はにかんでつかず離れず」だから、初々しい恋人たちでしょう。

「北野坂」という固有名詞で、ロマンチックな情景に仕立てあがりました。このように固有名詞を句に盛り込んでもOK。(ただし、多くの人に認知されているかどうかは重要です。)

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